相続人向け

笑う門には福来る:楽しく前向きに生きるための終活と人生の知恵

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笑う門には福来る

笑う門には福来る。かなりメジャーなのでみなさまご存じかと思いますが、いつも笑い声が道、和気あいあいとした家には自然と幸福がめぐってくるという意味をもっていることわざです。
そして筆者の学生時代からの座右の銘でもあります。

終活と聞いて気分が落ち込んでしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、笑っていれば楽しいことがまだまだたくさんです。笑顔で過ごすことで健康寿命も延びるといわれているため
本日は終活についての知識ではないのですが、楽しく前向きに生きるための1冊の本をご紹介いたします。

著者・ひすいこたろう様の書籍『あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問 名言セラピー』をご存じでしょうか?私はこのタイトルを見たときに思わず背筋が伸びて、それと同時にすごくわくわくして、興味をもちました。

筆者が就職活動で面接をした会社で「人生をかけて成し遂げたいことは何か」という質問をされたことがあり、世界一周や趣味について語る学生が多い中私は、「自分が死ぬときに誰かが泣いてくれるような人生を送りたい」と答えたのです。その真意は毎日全力で楽しく、周りを大切に生きていきたいというところでした。幼いころから転校が多かった私は行く先々の友人に恵まれて今思い返しても楽しかったといえるくらいには幸せでした。そこから人は一人では健康に生きてはいけないと学びさらに周囲の人を大切にするように心がけてきました。

そんなことを思い出しながら読み進めていく中で、はっとさせられる言葉もたくさんあったので皆さんにもぜひ読んでいただきたい1冊です。

その中でも終活につながる言葉を少し、ご紹介いたします。

人生をやり直したいですか?

人生をやり直したい。そう願ったことはありますか?
筆者はやり直したくはないですが、戻れるなら高校時代に戻りたいと時々思います。もちろんそれは今が不幸せだからとかそんなことではなく、純粋にあの年齢だからこそできたこと、許されたことをもっとしおくべきだったと思うからです。

「バカげたことをもっとやればよかった」って後悔するのは、「バカをしちゃいけない」という思いがあるからです。

引用:あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問 名言セラピー ひすいこたろうのベストセラー本

まさにその通りだと思いました。
出る杭は打たれる。日本人の国民性もあり、常に協調性を意識し無理をしない。そしてある程度大人になった今もそれは例外ではありません。時代は変わりつつありますが、これまでのしきたりを抜け出すことができないひとたちもたくさんいます。

書籍の中でこのがんじがらめになった思考をほぐす方法や言葉がいくつも紹介されていますが私のお気に入りを以下に抜粋しました。

人に助けを求めたっていいんだよ。
(中略)
幸せになってもいいんだよ。

引用:あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問 名言セラピー ひすいこたろうのベストセラー本

特別な言葉ではないですが、大人になればなるほど、自分のことは自分ですべきで、責任を持つのが当たり前。人に迷惑をかけてはいけない。刷り込まれた価値観が根深くて、筆者のようになかなかヘルプを出すことができない人も少なくないはずです。大切な人だからこそ負担をかけたくないと思うのもまた優しさであり、助けてと言えない要因でもあります。

そして、誰かに迷惑をかけているのに、負担をかけているのに自分だけが幸せになるのは、、と思うのも日本人の国民性です。謙虚で奥ゆかしいという良さもある反面、生きにくさを感じてしまうので書籍の中のこの言葉に目を覚まされました。

終活ってもちろん1人でできることもあるけれど家族や友人、役所関連の人だったりいろいろない人の手を借りたいときもくることでしょう。

そんな時はこの言葉を思い出して、思いっきり頼ってみてくださいね。

理想の人生とはなんですか?

みなさんは『最高の人生の見つけ方』という映画をご存じですか?日本版もありますが、本家は2007年の公開された洋画です。余命宣告を受けた2人が「やりたいことリスト」をつくり叶えていくというストーリーで、人生とは何か、幸せとは何かを深く考えさせられます。

書籍の中でも「やりたいことリスト」について記載があります。

しつもん14

死ぬ前にやりたいことリストは?
(中略)
ちなみに鬱になった人はトイレ掃除をするのがいいのだそうです。
一見関係ないようにみえますが、意味のないようなことに一生懸命取り組むと、そんな自分を好きになれるからだそうです。

引用:あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問 名言セラピー ひすいこたろうのベストセラー本

だそうです。なので、「やりたいことリスト」がパッとでてこなくても大丈夫。
もちろん、ある人はその夢をかなえにいきましょう。無理なことはありません。
ちなみに筆者はウユニ塩湖に行ってみたいです。でもその前に娘のウェディングドレス姿も見たいし、まだまだ死ねません(笑)
毎日玄関の掃除をする、コミュニティの広がる公園に通う、朝早く起きて散歩をする。
なんでもいいので本気になれることがあるということが人生の醍醐味であり、楽しさであり、理想ではないでしょうか。

余談ですが筆者の義祖母は、私たちが結婚式をあげた10か月後に亡くなりました。でもその2年前から余命宣告をされており、結婚式にでることは難しいといわれていました。付き合いが長かったこともあり、結婚の報告もしにいきましたが場所も病室。1人で体を起こすのが精いっぱいの状態でした。ですが、そこからみるみる容態がよくなり、なんと一時退院。結婚式にも参列。きっとそれは、私たちの門出を見たいと願ってくれたからこその奇跡だと、今でも思っています。人の強い思いは人生を変えます。そして義祖母が亡くなった1か月後、筆者のお中には小さな命が宿りました。

なにが言いたいかというと、ある日突然、命を落とすこともあります。なので、準備ができるということは幸せなのです。人生を変えるチャンスがあるのです。

エンディングノートとはまた少し違うかもしれませんが元気な「今」しかできないことを本気で楽しめたら幸せですよね。

人の気持ちで人生が変わる

笑顔ですごすことにより、健康寿命が延びるなんて話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

ここで少し、筆者の親族のお話をします。

体験談 -義祖母の話-

義理の祖父母は、本当に仲が良くおしどり夫婦という言葉がぴったりでした。義祖母が病気がちで入退院を繰り返していた時期も義祖父は献身的に支え、毎日笑顔の絶えない2人は私にとっても理想であり憧れのご夫婦。

少し話がそれますが、義母が若いころに主人を生んだこともあり、主人は祖父母に育てられたようなもので親と遜色ないくらいに感謝していると話すくらいおばあちゃんっ子で、義祖父母もまた主人のことをかわいがってました。

さらには、お付き合いしている頃から私のこともとてもかわいがってくださり、成人式の晴れ姿にはきれいだねと涙を流してくれた義祖母。

私たちはそんな義祖母に晴れ姿を見せたいという想いから、結婚式をあげることにしましたが、お医者様からは外出は難しいかもしれないといわれ。
それでも、楽しみにしててもらえるよう沢山お見舞いにも行き続けると少しずつ義祖母も無理している笑顔でなく本来の笑顔が戻ってきてなんと病状が回復。

結婚式にも参列していただくことができました。
それは、お医者様も驚くほどで、人の気持ちは奇跡を起こせることを肌身で感じたのです。

作り話のようですよね。

体験談 -義祖父の話-

その約1年後、義祖母が亡くなりました。
すると、義祖父が寝込んでしまったのです。

日に日にげっそりしていく義祖父はとてもじゃないけれど以前の姿とは似ても似つかない状態でした。
悲しみで閉鎖的になったこと、さらには義祖母との時間を大切にしていたため数年友人たちとの予定を断り続けていたことでその輪に飛び込むタイミングを失ったことが重なったようでした。

外にでようと誘っても乗り気になれない様子の義祖父でしたが、同じ悲しみにくれる友人が習い事へ誘ってくれたことで一遍。

人のいい義祖父なのではじめのうちは、友人の気持ちを無下にできないという想いから参加していたようですが、徐々に明るくなり、心から楽しめる時間も増えていき、今では週に3回の社交ダンスとカラオケを楽しむ生活をしています。

義祖母が亡くなった後はすぐにでも後を追ってしまうのではとだれもが心配しておりましたが、そこから早8年。
今も元気よく過ごしていて、毎日今日は友達とカラオケにいくんだとるんるんしながら自転車で出かけていきます(笑)

笑顔で過ごすことは、人生を楽しく、明るく、そして健康につながるということを目の前で見てきているので私自身も周りに助けてもらいながら沢山笑って過ごしていくことができたらいいなと願っています。

終活を考える

ここまで人生についてお話してきましたが、少し、自分の中にいる自分と向き合うことができたでしょうか。エンディングノート・断捨離・相続・遺言書・税金…難しいことばかりなイメージもあるかもしれないですが、型にはまったことから始めなくともいいのです。
難しいことは1人で悩まずに、仲間や友達、思い切って家族にも相談してみましょう。きっと力になってくれるはずです。

これまでの人生を振り返り、これからの人生の糧にする。そして人生最期の日を笑顔で終えられるように自分の心を大切にしていってくださいね。

書籍の紹介

出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

著者:ひすいこたろう氏
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