損をしない家の終活!処分や相続に向けてのポイントや注意点を解説
終活として、家の処分や相続をしたいけど、損をするのではないかという悩みはありませんか。
損をしない家の終活について解決できる根拠を示しながら、この記事では解説します。
今回の記事では、損をしない家の終活として家の処分や相続に向けてのポイントや注意点を解説します。
損をしない家の終活をするには
損をしない家の終活をするには、どうすればいいのでしょうか。
終活とは、人生の終わりに差し掛かり、これまでの人生を終活ノートにまとめたり、自分の財産についてどのように相続し遺品整理の手続きをするのかを考えたりする活動のことです。
そのため、家の終活とは、持ち家やその他の不動産について、どのように処分や相続するかを考えた上で決めることを言います。
損をしない家の終活をするには、次のような点が重要です。
- ・自分がどうしたいかを考える
・相続人に意思を確認した上で相続する
・相続しない場合、どのように処分するかを決める
・家の処分や相続について専門家に相談する
・遺言書を書く際も専門家に相談する
この中で、損をしない家の終活をするために最も重要なのは、家の処分や相続、遺言書を作成する際に弁護士や税理士などの専門家に依頼することです。
というのは、家の処分や相続の際に発生する税金や遺言書の作成を自分でやろうとすると、手続きが難しいため、どうしても見落としや誤りが生じる可能性が高いからです。
特に遺言書には細かいルールがあるため、自分で書こうとすると、せっかく書いた遺言書が無効になるおそれがあります。
このように家の終活として家の処分や相続、遺言書を作成する際に弁護士や税理士などの専門家に依頼すれば、損をしない家の終活が可能になります。
損をしない家の終活をするには、どうすればいいのでしょうか。
終活で家の処分か相続かについて考える
終活で家を処分するか、相続するかについて考えることがとても重要です。
家の処分や相続について、自分の意思を遺言書に残しておくなどの準備をせずに亡くなってしまった場合、残された家族の間で相続トラブルが起きる可能性が高くなるからです。
財産相続の話し合いが長引き、決着がつかないままの状態が続くと、近年問題になっている空き家になってしまい、いずれ家の所有者が誰かわからなくなってしまうおそれがあります。
そのため、終活で家を処分するか、相続するかを決めておくことが理想的です。
終活で家の処分や相続について、何も準備できなかったら、少なくとも遺言書で誰にどのくらい相続するのかを具体的に書いておかなければなりません。
終活で家の処分や相続するかを決め、実際に手続きを進めることにはメリットしかないと言っても過言ではありません。
相続人に適切に相続することで、相続トラブルを回避できるからです。
終活で家の処分や相続するメリット
- ・適切に相続できる
・相続トラブルを回避できる
・固定資産税などを節税できる
・老後資産を調達できる など
終活で家を処分する方法・手順
終活で家を処分する方法と手順について、解説します。
- ・終活で家を処分する方法
・終活で家を処分する手順
終活で家を処分する方法
終活で家を処分する主な方法として、次の3つの方法があります。
- ・売却する
・賃貸物件として活用する
・リバースモーゲージかリースバックを利用する
それぞれについて、簡単に解説します。
売却する
終活で家を処分する方法として、売却することが挙げられます。
現金が調達できるほか、固定資産税や修繕費などを節約できます。
さらに、複数の相続人がいる場合に分割しにくい不動産を現金化することで相続がスムーズになり、相続トラブルを防ぐことができます。
一方で、持ち家を売却する場合には子どもの家に住んだり、老人ホームに入居したりするなど引越し先を決めておかなければなりません。
賃貸物件として活用する
家を賃貸物件として活用するのも、終活で家を処分する方法の1つです。
処分ではなく、家を活用するための方法です。
家を賃貸物件として活用すれば、定期的に家賃収入が入ってくるため、老後の生活資金に充てることができます。
しかし、現在の持ち家が賃貸物件として利用できなかったり、持ち家以外の不動産を所有していなかったりする場合は、持ち家を賃貸用に建て替えるか、リフォームする必要があります。
また、賃貸物件として活用するには、修繕費などの維持費がかかります。
リバースモーゲージかリースパックを利用する
リバースモーゲージかリースバックを利用するのも、終活で家を処分する方法の1つです。
リバースモーゲージとは、持ち家を担保に金融機関から借入れをして、亡くなった際に担保物権である持ち家を売却することで元本を返済するサービスです。
一方、リースバックとは、リースバック業者を通して持ち家を売却したあと、賃貸借契約を結ぶことで借家となった持ち家に住み続けることができるサービスです。
どちらもサービスの利用後に、持ち家に住み続けることができる点は同じですが、所有権があるかないかの違いがあります。
つまり、リバースモーゲージは持ち家の所有権があるのに対し、リースバックは持ち家の所有権がありません。
そのため、リバースモーゲージは利子を、リースバックは家賃を毎月支払う必要があります。
どちらも家を処分するサービスなので、相続人がいない人や相続人に家を相続するつもりがない人に向いています。
終活で家を処分する手順
終活で家を処分する手順として、家を売却する手順を解説します。
- 1.一括査定サイトで査定を依頼する
2.不動産会社と媒介契約を締結する
3.買主が決まったら、売買契約を締結する
1.一括査定サイトで査定を依頼する
まず、家の売却価格相場を調べます。
家の価格を査定してくれるサイトがありますので、そのサイトを利用すれば、簡単に相場がわかります。
例えば、インターネットで検索すれば、イエウール、LIFULL HOME’S、リビンマッチなど多くの一括査定サイトが出てきます。
一括査定サイトを利用すると、複数の会社が査定してくれるので、個別に査定を依頼する手間が省けます。
2.不動産会社と媒介契約を締結する
一括査定サイトを通して、複数の不動産会社とやり取りをします。
その結果、査定してくれた複数の不動産会社の中から信頼できる不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約とは、不動産会社に買主を探してもらうための契約のことです。
不動産会社は、買主探しから売買契約の締結までサポートしてくれるため、媒介契約は最も一般的な方法です。
3.飼い主が決まったら売買契約を締結する
買主が決まったら、売買契約を締結します。
売買契約においても不動産会社がサポートしてくれるため、安心して契約できます。
終活で家を相続する方法・手順
終活で家を相続する方法・手順について、解説します。
- ・終活で家を相続する方法
・終活で家を相続する手順
終活で家を相続する方法
終活で家を相続する方法として、次の2つを解説します。
- ・生前贈与をする
・遺言書を作成する
生前贈与をする
終活で家を相続する方法として、生前贈与をすることが挙げられます。
生前贈与とは、被相続人が生きているうちに贈与をすることをいうからです。
家を生前贈与した場合、相続を待たずに相続人などに家を渡すことができるため、相続時のトラブルを回避できます。
さらに、生前贈与をすることで、相続財産を減らすことができるため、相続税を減らせる可能性があります。
また、生前贈与には、贈与税の負担を軽減する制度が用意されていることから、贈与税の控除や非課税が期待できます。
遺言書を作成する
遺言書を作成することも、終活で家を相続する方法として有効です。
家を売却したり、生前贈与したりした場合は、それ以外のことについて、遺言書に残しておくことができます。
その際、相続や財産の処分などについて、できるだけ明確に書いておく必要があります。
明確にわかりやすく書かないと、相続トラブルに発展する可能性があるからです。
また、遺言書は法的に有効なものを用意しなければいけません。
そのためには、自分の判断で遺言書を書くのではなく、弁護士などの専門家と相談した上で書くことが重要です。
そうしないと、遺言書が無効になりかねないからです。
終活で家を相続する手順
終活で家を相続する手順として被相続人ができるのは、次の2つくらいです。
- 1.財産がどのくらいあるかを明らかにしておく
2.遺言書を作成する
1.財産がどのくらいあるかを明らかにしておく
不動産が持ち家だけならいいのですが、家族が知らない不動産を持っていた場合は、終活ノートや遺言書に書いておく必要があります。
また、終活で処分していない不動産がある場合も、誰にどのくらい相続するかなどについて、明確に遺言書に書いておかなければなりません。
いずれも、相続人のためであり、相続トラブルを回避するためです。
2.遺言書を作成する
最後に、終活で家を相続する手順として、遺言書を作成しなければなりません。
遺言書の詳細については、既に解説したとおりです。
終活で家の処分や相続する際のポイントや注意点
終活で家の処分や相続する際には、次のように3つのポイントや注意点があります。
- ・家族と相談する
・弁護士や税理士などの専門家に相談する
・残りの人生を考える
それぞれについて、解説します。
家族と相談する
終活で家の処分や相続する際には、家族と相談することが重要なポイントです。
配偶者や子どもなどの相続人が、家を相続して住みたいと考えていたり、実家である家を売却して現金を調達したいなどの希望があったりするからです。
たとえ、被相続人がどうしても家を売却したいと思っていても、相続人が家に住みたいと考えている場合は可能な限り相続人の希望に沿ったほうがいいのではないでしょうか。
弁護士や税理士などの専門家に相談する
弁護士や税理士などの専門家に相談することも、終活で家の処分や相続する際には重要です。
家の処分や相続には、法的な手続きや税金の節約方法などの専門的な知識が必要だからです。
弁護士に依頼した場合、他の専門家が必要なことがあります。
その際、その弁護士が他の専門家を紹介してくれることもあるため、まず弁護士などの専門家に相談してみましょう。
他の専門家としては、司法書士やファイナンシャル・プランナーなどがいます。
残りの人生を考える
残りの人生を考えることも、終活で家の処分や相続する際のポイントです。
終活をしているといっても、まだ残りの人生をどう生きるかを考えることが必要だからです。
最も重要なのは、どこに住んで、どこで人生を終えるかということです。
例えば、80歳までは自宅で過ごして、81歳になったら、老人ホームで暮らしたいと考えているとします。
この希望を実現するには、子どもに伝えて、協力してもらう必要があります。
残りの人生で何をやりたいのかも、大切なことなので、よく考えて実現できるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、損をしない家の終活として家の処分や相続に向けてのポイントや注意点を解説しました。
この記事があなたの疑問を解決し、その結果、損をしない終活を実現できれば幸いです。
about me
荒井ヒロ
・ファイナンシャルプランナー(2級)
・家(不動産)や相続などの終活についてアドバイスしています