終活を始めるなら30代40代が得する理由
30代40代、結婚をしていると親はまだ元気だし、子どもがまだ小さいから親のことまで考えていられない、そういう方が多いはずです。
きっかけがないと親の終活に関わるチャンスもないかもしれません。
終活に意欲的な親であれば、心配することもありませんが、終活に関して興味関心がない親の場合は、最悪亡くなった後に親族一同が大騒ぎすることもよくあります。
親子で終活に取り組むことができれば、しっかりとした話し合いができ、お互い悔いの残らない終活ができるでしょう。
この記事では、30代40代のうちから親の終活を始めることが、どのようなお得になるのかを詳しく解説します。
30代40代が親に終活を勧めるタイミングは早いほどいい?
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30代40代が親に終活を勧めるタイミングはできるだけ早い方がいいです。
これは実体験で感じたことですが、終活は気力体力が必要なので、親も子も体力があり思考能力もしっかりしているうちに終活を始めるべきです。
30代40代は子育てなど、自分の生活が忙しく親の終活まで関わっていられない!そういう声も聞こえてきます。確かに大変ではありますが、お互いの年齢が上がったときの方が体力的にキツイと感じることが多いし、一気に終活を終える必要はありません。
少しずつ時間をかけて終活を進めていくことができるタイミングが子どもが30代40代のときなので、まだまだ先と考えず、今できることから少しずつ親子で終活を始めていきましょう。
実際に30代40代で親の終活を始めて感じた得するポイント損するポイント
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コロナ禍で「このまま自分が死んでしまったら困る」と感じた私の母親は、突如終活を開始しました。
現在は最初のような勢いこそありませんが、常に終活を考えた生き方をしているようです。
そんな親の終活に関わったことで感じた、得するポイント・損するポイントを紹介します。
得するポイント
得するポイント、このように紹介すると語弊があるかもしれませんが、早めに終活を開始することでたくさん得することがあります。
- 親が考えている老後や亡くなった後への考え方が聞ける
- 遺産や相続内容などを事前に確認できる
- トラブルを減らせる
正直親自身から亡くなった後のことを聞かされるのは、子どもとして辛いものです。ずっと元気でいてほしいですが、人は寿命があるものだから、受け入れなくてはいけません。
受け入れるための時間を得られることは、子どもとして最もお得です。その時間は親に感謝するべき時間ではないでしょうか?
遺産が多ければ多いほど関わる人も増えてくるので、事前にトラブルの元を把握できるのもポイントになります。
損するポイント
親の終活を始めることはいいことばかり!といいたいところですが、損をすることもあります。
- 定期的な確認を要する(相続内容など)
- 知らなくてもいい情報まで知ってしまう
- 終活を共にしていることを知らせておかないとトラブルが起きる
早いうちに終活を完璧に終わらせた場合、年齢ごとに変わる状況に合わせて遺書やエンディングノートなど家族に残す内容を変更する必要があります。
基礎ができているので、更新するだけでいいのですが、気持ちが変わり大幅な変更が必要な場合は同じことをまた繰り返すことになるでしょう。
終活を始めることで、子どもは聞きたくなかった親の情報や気持ちまで知ることになるので、嫌な気持ちになる方もいるはずです。
そして、終活を始める場合に近しい親族などに伝えておかないと、トラブルが起こる可能性があります。
30代40代が得するためにも親にすすめたい終活方法
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いざ終活を始めよう!となったときに、何から始めるのがベストなのでしょうか?遺産相続などの難しいものは、専門家にお願いする必要もありますが、まずは親子だけでできることから始めてみませんか?
おすすめの終活方法を紹介します。
断捨離
断捨離はまず終活の手始めとして最適です。
親が亡くなった後に一番困るのが、実家に残された親が使用していた生活道具などであり、思い入れのあるものは捨てられないし、スパッと捨てるには忍びない…と子どもは感じます。
親と一緒に断捨離をすることで、親が処分してもいいもの、これは引き継いでほしいなどの区別ができるので、死後の遺産整理もスッキリとできるでしょう。
親の世代は「物は大切にしよう」という精神があるので、物が捨てられないという方も多いです。親が亡くなった後にトラック何台分のゴミを処分したという声も聞くので、少しずつでも処分していくことで処分費用を抑えられます。
エンディングノートの作成
エンディングノートは終活ノートなどともいわれ、最近ブームになっている終活方法の1つです。
一般的なエンディングノートは、終活でできることが記載されており、それを時間をかけて記入していくことで死後家族がエンディングノートを基に遺産整理などが行えます。
私の親の場合はエンディングノートを手にした際、ちょっとイメージと違っていたようですが、形として残しておきたい人にはぴったりです。
エンディングノートには金融資産の情報を書くタイプもあるので、記入後の管理や誰にエンディングノートの存在を伝えておくか決めておくこと、定期的な変更などが必要になります。
ちょっと面倒かもしれませんが、あると亡くなった後に子どもが困らないアイテムです。
デジタル遺産の確認
30代40代の親の世代はデジタルに詳しい人も多いので、デジタルを活用している方もたくさんいます。
ネットバンクやSNSなどを活用している親の場合、心配なのが死後の「デジタル遺産」をどのようにするかという問題です。
そして一番心配なのが、ネットバンクにある預貯金です。家族に知らせてあるものであれば、死後手続きをすることで解決しますが、誰も知らない口座があった場合、誰にも知られず遺産分与の対象にもならないということになります。
遺産のほとんどがネットバンクにある場合は大問題になります。
秘密にしておきたい情報もあるかもしれませんが、ある程度の情報は聞き出しておくことが必要です。
30代40代が親と一緒になって終活を始めてもいいの?
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終活は親の資産情報などを聞くタイミングになるので、躊躇してしまう人も多いかもしれません。親と一緒に終活を始めてもいいのでしょうか?
親子の将来に関わることだから一緒にやるべき
親の亡くなった後に知ることになる内容であり、親子の将来に関わることです。逃げていても最終的には自分がやることになるのであれば、少しでも負担が軽いうちに一緒にやるべきです。
30代40代のうちは断捨離などを親子で行い、遺産や死後の準備に関しては親のペースに任せるという方法もおすすめであり、我が家ではそのような形での終活を行っています。
必要に応じてアドバイスや付き添いを行う。
がっつり取り組まなくてもいい、そんな軽い気持ちでいます。
今後状況も変わるかもしれませんが、お互いに負担を感じるようなやり方は長続きしないので最初からはおすすめしません。
やる気のない親には一緒に始める方がいい
終活の概念はここ10年くらいで生まれたものであり、親世代にはまだピンとこない方もおおいかもしれません。
「自分が亡くなった後のことなど家族がやればいい」
「亡くなった後のことなど考えたくない」
「終活に興味がない」
そんな親もいるはずです。
このようなタイプは、親自身に終活を勧めたくらいでは重たい腰を上げてくれないので、子どもが一緒に始める方法が手っ取り早く終活が始められます。
まとめ|30代40代は親の終活を始めるベストタイミング
30代40代で親の終活を始めると得する理由について紹介しました。
終活をするとお得になるポイントは
- 親が考えている老後や亡くなった後への考え方が聞ける
- 遺産や相続内容などを事前に確認できる
- トラブルを減らせる
時間も作りづらく、お互い始めるタイミングが見つけにくいかもしれません。終活を慌てて開始するよりも時間があり、ゆっくりと時間をかけながら始められるので、心の余裕やいざというときの覚悟が生まれてきます。
親が亡くなったときにどうしようという不安は、終活を親子で始めることで解決するので、ぜひ今から親子で終活を始めましょう。