遺言書の重要性を痛感した30代40代の実話
親の相続でトラブルを起こさないために遺言書の作成は必要だと感じていませんか?
30代40代になると遺産トラブルなどの話を見聞きする機会も増えます。
必要とは感じていても、親に面と向かって「遺言書を書いてくれ」と頼めないと悩むかもしれませんが、ある程度の資産を所有している親であれば、遺言書を作成してもらいましょう。親が亡くなった後にトラブルが起きる可能性が減るからです。
今回の記事では、遺言書は相続トラブルの回避ができる、逆に相続トラブルの元になってしまうことを経験談と共に紹介します。
遺言書は親の遺産相続時にトラブルを起こさないためにも重要
事前にある程度の相続内容を知っておくと、実際の相続時の手続きがスムーズになり、法定相続人の確定や相続放棄などの対処がしやすいです。なにより、親族間の相続トラブルがなくなります。
相続をする必要があり「法定相続人に該当する人が複数人いる」これだけでも知っておくと、相続手続きの際に騒ぐこともありません。
遺産分割をする場合は、ある程度決めてもらえれば納得をして相続手続きをしてくれるので、遺言書の作成はとても大切です。
生前に親子で相続について話し合い、必要があれば遺言書を作成しましょう。
親の遺言書の内容によってはトラブルを引き起こす原因にもなる
相続内容、遺言書の作成方法、遺言書の作成を知らない法定相続人などが、遺言書の存在によってトラブルを引き起こす可能性もあります。
遺言書は親と子どもだけではなく、法定相続人にも納得がいく内容を作成する必要がありますが、それは難しいことです。
一番身近な家族ですら相続内容を知らない場合、開示された遺言書の内容によっては、親族間でトラブルが起きます。すぐに解決できればいいですが、長引いてしまうと相続手続きにも影響します。
遺言書は内容によってはトラブルの元になると覚えておきましょう。
親の遺言書の重要性を痛感する実例5選
遺言書はプラスにもマイナスにもなる存在です。親が亡くなってから遺言書の有無によって起きた問題について、実例を紹介します。
遺贈したい相手がいるのに遺言書を作成しなかった
両親は転勤族で、実家の土地を知人に管理をしてもらっていました。
実家のある土地に戻ることはなく、売ってもそれほどの価値にならないとわかっていたので、法定相続人以外となる知人に、土地を遺贈してそのまま利用してもらいたいと生前から話をしており、私たちも他の親族も納得していました。
遺贈については理解していたのですが、実際亡くなった後に遺贈などの遺言書を作成していなかったのです。
親の意思を尊重し、遺贈の手続きを行いましたが、手間暇がかかることになり、せっかく気持ちよく遺贈するつもりが、面倒くさいことでモヤモヤとしてしまいました。
きちんと遺言書を作成させれば良かったです。
兄弟・親族間でトラブルが起きる
遺言書は作成していたが、遺言書で受け取れる遺産について不満のある親族が、遺言書の内容を承諾してくれなかったんです。
法定相続分を主張し、話し合ったところ裁判とはなりませんでしたが、裁判寸前までもつれ込み、その後の関係がぎくしゃくしてしまっています。
知らない土地建物が次から次と出てくる
私の実家は超ド田舎。
両親が代々受け継いだ土地がいくつもあると話は聞いていますが、実際にどこにどれくらいあるか知りません。
興味関心もなかったので、相続問題は他人事と思ってました。
しかし、父親の死後相続手続きをする際、母親すら知らない土地がたくさん出てきて、予想以上の相続税が必要になり大変でした。
遺言書とまではいかなくても、相続が必要な遺産を知っておくほうが絶対にいいです。
遺言書が認められない
生前父親が「遺産相続で揉めないように、遺言書を作成している」と常々話していました。内容は知りませんでしたが、相続時に手続きが楽になると思っていたんです。
しかし、葬儀の後に遺言書を開封しようとしたところ、正式なものではないと指摘されました。どうやら1人で勝手に作った遺言書だったので、遺言書としては認められませんでした。
特に遺産が欲しい、揉めるような間柄の人もいなかったので、法定相続人が法定相続分を相続しました。
父親らしいなと家族で笑った出来事です。
遺言書がなく口約束だけされていた
私の両親は、遺言書は作成していないが、親族や家族などには相続内容を話をしていました。
両親がなくなり、相続手続き・遺産について話し合いをする場で、同じ土地を異なる親族に相続させるといっていたようなので、それぞれが主張をし、トラブルが起きてしまいました。
結果的には、子どもである私が相続をすることになりましたが、揉めてしまった親族には申し訳ないかったと思っています。
遺言書は必要だなと改めて感じます。
まとめ|遺言書は必要であるがトラブルの元にもなることを覚えておこう
今回は、遺言書の重要性について経験談を含めて紹介しました。
- 遺言書はある程度の遺産がある場合は作成が必要
- トラブル回避もできるがトラブルの元にもなる
遺言書は必ず作成が必要というわけではありません。遺言書の作成方法や内容によっては遺言書を作成していない方がトラブルが少ない場合もあります。
遺言書を正しく作成しておくことで、残された家族の不安を解消し、トラブルも減らせます。